コラム

聖書通読会の心得

飯田敏勝

 長老読書会の中の一つのグループは、「聖書について」の本を読んでいます。しかし、本当に大切なのは「聖書そのもの」を読むことです。
 そのため先週お伝えした通り、「聖書通読会」を始めます。過去二回のコラムも大いに関わりますが、この通読会の持ち方をもう少し直截的にお伝えします。
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 今週始まるのは初級クラスです。
 CS教師をはじめ、少し聖書を手にしたことがあるなら、今回配っている「通読カード」の聖書は、読んだことがあるような箇所ばかりかと思います。もちろん、そんな方でも、理解を深めるため参加してもらって一向に構いません。
 ただ求道者の方や、長年教会に来ていても自分で聖書を開くことの少なかったという方々こそ、ぜひ、ご参加ください。
 聖書の中の、主だった物語や、聖書全体を把握する上で鍵になる章句をピックアップしてあります。一回に読む箇所は、一章に満たないこともありますし、長くて四、五章です。ですが物語の流れがあるので一週間の内に(というか、一回本を開いたら)読み切れる範囲かと思います。
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 中級クラスは、たぶん初級が終わったら続けて開始します。初級は、旧約・新約それぞれの「大筋」を読み取るものです。中級は、旧約の三九文書、新約の二七文書すべてを実際に開くことを狙います。
 それらを足して、六六の文書こそが聖書を構成するのであり、正典としての神の言葉になるのです。
聖書中の書簡には数章しかない、あるいは一章しかない書物もいくつかあります。なので、中級クラスだけで(もしくは初級と中級を合わせて)いくつかの書簡は読破したことになります。そうした達成感は、聖書全体を読破するという士気を高めることに、きっとなります。
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 上級クラスはどこかのタイミングで、初級クラスに並行して始めます。長い書物を毎週一章ずつ読み進めますが、皆さんが信仰的に読み進めるための説き明かしを添えます。その狙いは、聖書の「その一章について」学ぶのでなく、聖書の「その一章そのもの」を一人一人が味わえるものとすることです。
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 新しいことを始めると無暗と飛びつく信徒も割に多くいます(笑)が、この聖書通読会は後からでも追いつけるので、最初は様子見でも本当に構いません。中級もしくは上級クラスからの参加が適当な信徒も大勢います。
 ただ、自分が初級クラスに該当すると思われる方は、ぜひぜひ、この機会にチャレンジください。