コラム
クリスマスWELCOMING礼拝
飯田敏勝
先週礼拝後の長老会報告で、アドベント第四主日礼拝を「クリスマス・ウェルカミング礼拝」と称すると伝えたとき、失笑が漏れました。確かに聞きなれない名称(いや、造語なので間違いなくそうなのですが)ですから、当然かと思います。
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キリスト教三大祝祭日の内、クリスマスは固定祝日、イースターとペンテコステは移動祝日です。
後者は年によって日が変わりますが、必ず日曜日です。ですから(キリスト教主義学校や施設などで行う場合と違って)教会の場合、主日礼拝内で間違いなく行われます。
しかし、クリスマスは12月25日です。曜日に関わらず、この日に礼拝を守っていいのです。ですが、日曜以外に主日礼拝に匹敵する礼拝を守ることに、わたしたちは慣れていないでしょう。
巷ではすっかり、クリスマス当日よりもイブが盛り上がることになっています。26日以降は年末年始を迎える準備に暇がありません。
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クリスマスの前の四回の日曜を含め、アドベント/待降節があります。クランツのロウソクに一本ずつ灯りを増やし、四本がともると「クリスマスを迎える準備ができた」ことになります。
ですが、最近の日本のプロテスタント教会ではアドベント第四主日に「クリスマス礼拝」を守ることが多く、アドベントの意味が揺らいでいる実態があります。
そのこともあり、草深のクランツは五本とも赤いロウソクを立てることは止めます。待望の時期を示す紫と、聖なることを示す白のロウソクとで、アドベントの時期とクリスマスを迎えたこととを明確に分けて示したいと思います。
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クリスマスは礼拝にも人を誘いやすく、伝道の意味合いも強くなります。新来会者や教会に慣れていない方々への対応も問われます。また一方で、聖礼典も執行されますし、教会員の交わりを深める愛餐を伴う祝会も持たれたりします。
草深の人数と状況だと、一日でそのすべてに対応することは難しく、今年からは日を分けて対応することにしました。
結果、「クリスマスがいよいよ到来」し、「人々を迎え入れる」、二重のウェルカムの意味合いを、件の名称に込めた次第です。
教会暦はややこしくにわかに理解しがたいところがあると思います。ですが、世俗の感覚よりも優先すべきところも確かにあります。教条主義的に押し通すつもりもありませんが、妥協するなら妥協するなりに、適切な理解と対処法を執らねばと考えた挙句の果て、がこれなのです。